SETOUCHI”海でつながる” お子様ランチコンテスト「瀬戸内市観光協会」

最終審査会

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SETOUCHI”海でつながる”お子様ランチコンテスト

第一回  SETOUCHI”海でつながる”お子様ランチコンテスト
最終審査会

瀬戸内、備前、玉野の3市の飲食店や宿泊施設が創作した「お子様ランチ」を競うコンテンスト
2021年のコンテスト最優秀賞に瀬戸内市邑久町尾張にある「創作おもてなし料理 美膳」
のお子様ランチ「ゆうらんせん」が選ばれました。

日時:2021年12月19日(木)
会場:ホテル・リマーニ

 

美膳の作った「ゆうらんせん」は瀬戸内の魚のヒラをすりつぶして豆腐と混ぜ合わせたハンバーグ、ハモを加工した​団子、エビフライなど魚をメインにした8品。ハンバーグは魚の形にして見た目も子供が喜ぶような見た目にもこだわって視点が斬新で地元愛も感じるとの評価を得た。
ヒラは県内消費が中心ですが、小骨が多く骨切り処理が必要で煮付けなどが中心で子供たちからは敬遠されるような食材SDGsも取り入れた形となりヒラという魚の新しい有効活用にも注目を浴びた。


1929年頃の店舗外観

近景

特別審査員

松坂屋上野店 店長   朝比奈 光子様

 
「お子様ランチ」発祥の店
1930年(昭和5年)、東京の「日本橋三越」が数種類の人気メニューを揃えた子供用定食を考案し、日本で初めて「御子様洋食」という名称で提供。その3ヶ月後の1931年(昭和6年)、同じく東京の「松坂屋上野店」大食堂で「お子さまランチ」の名称で提供を開始。英国王太子来日の際の歓迎の旗や菓子のおまけをヒントにメニューに改良を加えたところ好評を博し、この名称とスタイルが全国的に定着し、現在に至っている。

 この度は、お子様ランチコンテストの審査員としてこのイベントに参加させて頂き、心から楽しく過すことが出来ました。
 弊店、松坂屋上野店は「お子様ランチ」の名付け親でありますが、昭和6年から歴史は始まります。そのころの百貨店は「晴れ」の場所であり、ご家族と一緒にお子様がご来店される際は、少しおめかししておられたのではないかと思います。百貨店としては、お子様も一人のお客様としておもてなしするため、お料理の内容、量、食材の大きさ、味、見た目をお子様に喜んで頂けるよう、食べやすいよう、そして何よりも笑顔になって頂けるように工夫してご提供したと考えられます。
 今回、このコンテストに出品された作品の全ては、その要素をしっかり満たしておられました。それに加え「地産地消」がふんだんに織り込まれ、とても優しい味に仕上がっておりました。
 「地産地消」とは、持続可能な社会を作ることにも繋がります。その土地で生産されたり、採れる食材を使うことはその地を豊かにすることに結びつきます。また「運ぶ」距離が少なくなれば、車の排気ガスやガソリン使用の削減となり、CO2の削減にもなります。そして、お子様を笑顔にするための取組みが、自然とSDGsの目標と繋がっていることは、とてもすばらしいことだと感じました。
 この土地で暮らし、育ったお子様達が、この土地ならではのお子様ランチを食べることで、自分が生まれ育った街の豊かさ、すばらしさを実感し、心に沁み込んでいくと思います。また、別の土地から来られたお子様にとっては、この街の魅力を知り、忘れられない想い出になると考えられます。そのような循環が「お子様ランチ」を通じて育まれることの大切さに気づく機会をいただけた事に感謝しかございません。
 食べることは「生きること」そのものだと私は常々思っております。おいしいお料理を食べると明るく元気になり、栄養のバランスがよいお料理を食べると健康になります。身体だけではなく、心も健やかになる取組みが、将来を担うお子様を対象にして行われたことはとても素敵なことだと、強く強く感じております。
 そしてこのコロナ禍の中、より一層価値のある取組みだとも思います。まだまだ、大変な時期は続きそうですが、引き続き踏ん張って頂き、お子様の笑顔と共に逞しい街になっていただきたいと思います。
 「お子様ランチ」発祥の店から、しかとエールを送らせて頂きます!私にとってもこのコンテストの一日は、忘れられない想い出となりました。本当にありがとうございました!

料理研究家 小宮 理実 様

 
おせち料理・行事食研究家「幸せ運ぶフクチドリ」主宰
季節の行事食を得意とし、暦に添った京の家庭料理を伝える。
企業・食品会社など流通商品における開発のアドバイス、味の見直し業務など、商品開発を担当。2018年より、瀬戸内市内の小学校にて節句料理の授業を受け持つなど食育活動にも力を注いでいる。現在、京都新聞にて「京の知恵 しあわせの食」連載中。

 

どのお料理もしあわせな気持ちで試食させていただきました。お味はもちろんのこと、何より魅力的でしたのが、瀬戸内市の風土を感じる内容であったことです。地産地消、こども目線が随所にいかされ、食べやすくするなどの創意工夫がみられた点も素晴らしいと思いました。今後も瀬戸内市に夢のある「お子様ランチ」が増え、多くの笑顔があふれることを願っております。